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採択情報・選考総評

平成28年度実践系総評

実践系選考委員会委員長

 平成28年度の実践系研究計画の選考結果を踏まえ、次年度の申請の際に参考にしていただきたいことについて述べておきたいと思います。

 昨年同様、平成28年度の実践研究部門は、実践研究A(学校、NPOなどに所属している方が社会的諸問題の解決に向けて行う実践研究)と実践研究B(博物館学芸員・図書館司書等が単年度で調査・研究)に分けて募集しました。この趣旨をよく理解した上で申請している計画書が見られた一方で、依然として課題設定、研究の内容や方法等において十分に吟味されていないと思われる計画や、学術研究と思われる申請も多数ありました。本研究助成の趣旨をよく理解し、どのように研究を進め、いかなる成果を出そうとしているのかが分かるように研究計画書を作成していただきたいと思います。そうした観点から、幾つかの点について下記に指摘しておきますので、参考にしてください。

  1. 平成28年度の申請書を振り返りますと、研究の目的、研究の方法、研究を遂行していくための研究計画などにおいて全体的に洗練された研究が多数あり、選考は大変難しいものとなりました。その一方で、研究計画が優れていても、実践研究部門の助成方針と特徴の理解不足や、実践の場をもっている申請者であっても実践を通じての課題解決を目指すというより、学術研究部門に申請されるべき研究も見受けられました。研究助成を申請される際には、本助成制度の趣旨を今一度確認され、十分な準備をされて申請をしていただきたいと考えます。
  2. 本研究助成の申請対象である「実践研究」と読みにくい内容や、中には、研究目的等にやや疑問が生じる申請書も見受けられました。研究計画において方法・分析法の妥当性、さらには今後のその分野への示唆・影響が明確でないものも見られます。昨年同様、本年も、学校教育現場における授業研究・調査研究という枠組に閉じているものもあったように感じられます。本研究の趣旨や期待にあるはずのより広い地域的・社会的な文脈に即した申請という意味では、物足りなかった申請もありました。また、研究計画の記述が具体的でないためプログラムの中身が見えにくいといったケースも見られ、この点での改善が必要だと考えます。
  3. 申請者の中には、研究内容の文章そのものを題目として用いている人も見受けられました。申請書の研究課題には字数制限をしていませんが、その研究が一言でわかるように、研究題目を工夫することを心がけてください。実践系の助成金の対象は、理論研究ではなく、あくまで実践研究を対象としています。申請時には、申請分野をよく考えてから応募するよう、今一度確認してください。
  4. 一部の申請書においては、研究経費支出に対しほとんど旅費として支出する計画や、本申請研究のテーマに直接的に使用されるのか理解しにくい費目が記入されているものも見受けられました。研究計画・内容と照合した上で、予算計画を心がけていただきたいと考えます。具体的にいえば、研究経費に多額の書籍を計上している例も見られましたが、研究内容と図書との関連性や必要性、書籍名等が明記されていると研究の方向性が判りやすくなると思います。また、アルバイト賃金などについても本人がどうしても対応できない場合に協力を得る努力をしてほしいと考えます。
  5. 現在、学芸員や司書等、または様々な現場での研究者にとっては、本研究助成は貴重な財源だと思われます。特に、この実践研究には年齢制限がないため、この助成に期待を寄せる研究者も多いと思います。この実践部門には実践研究(A)と学芸員・司書等が行う調査・研究(B)がありますが、今回、学芸員・司書等の中には実践研究(A)に応募された方が見られました。申請書が違うため、応募された部門の中で審査しましたが、次回は応募に則した申請書で、応募してくださることを望みます。
  6. ほとんどの実践研究は、特定の実践の場で行われる個別研究であると思われますが、得られた研究成果はより一般化・汎用化・理論化を意識して成果公表して頂きたいと思います。研究内容を綿密に計画することはもちろんのこと、特に研究内容が「新規性」「独創性」「将来性」に富み、「その分野の活性化に寄与できる」研究であることが望まれます。
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