※原文が日本語の声は、原文を尊重して手を加えず掲載しました。
原文が中国語の声は、原文に忠実に和訳して掲載しました。
日本語原文
広西師範大学 日本語学科 梁鍾尹
日本語の贈る本についての感想
私、広西師範大学の日本語学科の梁と申します。あっという間に四年の時間が経ちました。なんとか日本の方へ感謝の気持ちを伝えたいと思います。本を贈ってくれて、本当にありがとうございます。
本の虫とは言えませんが、暇があったら、せめて週末くらいは本に浸りたいと足を運んでいるのが図書館です。管理員のおかげで、日本の方から贈られた本はぎっしりと棚に並んで、古い本そのものいい匂いがします。それらの本は経済や政治や教育などいろいろな分野を含んでいるので、私たちの視野が広がります。それに、本を通じで、異なる作風のある作者や名作に出会います。新しい言葉や表現にも出会えます。日本文化に興味を持つ私は本を読んで、授業以外に文化のいろいろ学びます。それを使いこなして、日本人とのコミュニケーションがより円滑になります。
卒業した後は、みなさんのように愛情を持った社会人になりたいと思います。周りの幸せも私の幸せだという理念をもって頑張りたいと思います。
そして、再度大変感謝しております。
広西師範大学 外国語学院 日本語学科4年生 劉恵蘭
日本語の贈る本についての感想
大学に入る前に、「大学の図書館をちゃんと利用してね。」と先輩がいつもそう言ってくれた。大学に入ってから、図書館で様々な本が読めてよかったと思っている。中国には「书中自有黄金屋」ということわざがある。すなわち、本から黄金のような大切な知識がもらえるということである。
図書館がなしには大学にはならないと言ってもいい過言ではないと思う。学生にとって、わずか教科書からの知識がとても不十分だと思う。そして、図書館を通じて、いろいろな分野の本が読め、専門外の本に触れ、視野が広がっている。特に、日本語学習者にとって、日本語の原文が欠けないものだと思う。わが校の日本語閲覧室にはいろいろな分野の日本語原文の本がある。それは「日本科学協会」と言う日本の団体から寄付いただいたおかげである。そして、われわれ日本語学科の生徒が本場の原文が読め、本場の日本語が習得られ、欲しがっている資料もすぐに手に入ることができて本当に大助けてくれた。わが校の日本語学習者はいつも心から感謝の気持ちを表しながら贈られた日本語の本を楽しんで読んでいる。
広西師範大学 日本語学科4年 宋巧紅
日本語閲覧室についてのこと
日本語閲覧室が雁山キャンパスに移動してきた後、便利になった。時間があれば、私はあそこに行く。そこにさまざまな本がある。日本の有名な作者が書いた小説や、日本の歴史とか文化とか言語とか社会とか法律とかに関わる本や、日本の各段階で採用された教材などがある。だから、私たちが日本を全面的に了解することができる。そして、そこに様々な辞書がある。英語を使う人や中国語を使う人に向って編んだ辞書や、熟語を揃った辞書など、日本語を勉強する中国人の私たちにとって、とても重要だと思われる。また、中国の名著を日本語で翻訳した本もある。例えば、《紅楼夢》の翻訳本。でも、ある本はちょっど古くて、現代に関わる本がもっとあれば私たちにとって日本語閲覧室がもっと役に立つと思われる。
三年生の時、翻訳という授業があって、電子辞書を持っていない私にとって、日本語閲覧室の辞書が重要な存在である。特に論文を書くことのため、日本語閲覧室の資料が大変に助けてくれたと思われる。民俗や文化や社会やなのについて本があってこそ、私たちが論文を書くことができると思われる。でも、中日を比較するという主題を書く私は資料を捜し集める時、なんだかそういう面の本が少なくじゃないかと感じた。だから、この面の本を増やしてほしいだと思われる。
とにかく、日本語閲覧室は私たちにとって不可欠な場所だと思われる。
広西師範大学 日本語学科4年 曾歆辞
日本文化がもっと深く知りたいために、私はよく日本についての書籍を読みます。日本語閲覧室に日本語の原版の書類がたくさんあります。初めて借りて読む時、私はおもしろいことを発見しました。本の中に「日本科学協会」という印鑑があります。日本語閲覧室の全部の本が日本科学協会に寄贈されているのは分かりました。そして、2010年11月に、貴州大学で「笹川杯日本語知識コンテスト」が行われました。その時、「笹川」という名前がもう一度深い印象を残しました。
ちょっと調べてから、日本科学協会が中日友好交流に力を尽くす組織だと分かりました。日本は本国の教育だけでなく、中国の日本語の教育も重視します。私はほんとうに感動を覚えます。日本科学協会のおかげで、私は値段高い本を買わなくても、読むことができます。寄贈された本は各種各様で、日本のいろいろなことを含めています。その本を通して、日本のことをよく了解してきました。かつて、英語専門の学生を羨ましがっていました。自分の閲覧室を持っているからです。でも、今、日本語専門の学生としての私、日本科学協会に寄贈された本を読むことができ、幸せだなあと思っています。日本の方々は外国人の皆に自分の国のことを正しく知っていてほしいと同時に、日本に興味がある私も、日本のことをもっと知りたいんです。日本科学協会が広西師範大学にこんなに多くの本を寄贈して、確かに中日友好交流を促進しました。ここに、感謝の気持ちを表したいと思います。
これからの二年間、私は本学校の大学院に日本語の翻訳を勉強しているところです。自分の努力を通して、日本語をよく掌握した後、日本科学協会のように中日友好交流に力を尽くしたいと思います。
遼寧師範大学 外国語学院 関宇鑫
日本語学習者として、日本についての資料を受け取るルートはネット・本屋・図書館という三つである。中国国内でのインターネットが制限されているので、日本の多くのウェブサイトが視聴できない。本屋には日本語の試験資料を主とした、専門性が強い本が多い。そこで、日本語知識を勉強し、日本文化を理解するために図書館が重要なところになる。さいわい、わが学校には資料の豊かな日本語資料室がある。
最近、国内では一つの注目されている事件がある。倒れたお年寄りを助け起こすべきでしょうか。これによって、社会道徳・老人介護などの問題にたくさん言い方がある。そこで、図書館でこの話題についての本を見、老齢化・社会福祉などの本がとても多い、ことに驚いた。日本では政府から民間まで福祉方面に向ける力が世界中でも有名である。この事実を知っていたが、その内容は詳しく知らなかった。いったい日本でどれほど重要視されているか、またどんな成果を挙げているか、ほとんどわからない。しかし、こんなにいっぱい本を見たとき充実的に了解した。例えば、『転換期の福祉政策』『都市と農村の福祉』『福祉国家の生成と変容』などである。日本の福祉事業を理解したいてあり、中日両国の福祉現状についての論文を書いてあり、そこで関する資料を探すことができると思う。
遼寧師範大学院生2年生 楚喬
まず、始めに私達の大学にこれほどたくさんの図書をご寄贈いただきましたことにお礼を申しあげます。
この地球上で、まだ国家が存在している限りには、人間は種々の原因で自由に行き来することができない事実を認識して、人々がお互いに理解を一層深めるための最良のパイプは、まさに人類の文化の結晶である「本」を通してしかなく、学生達がより多くの現代の日本語の図書を閲読すれば、現在の日本文化を理解できると思います。
私の大学の図書館の6階に日本語の資料室はたくさんの日本の本が並べられております。日本の歴史の本、文化の本、経済の本、文学の本、その他にも色々な本があります。これらの本を日本科学協会は中日両国の交流のために贈って下さいました。このことは私達にとってとても幸せなことです。
去年から私は大学院に入学し、そこで日本の文法を専攻しました。ことしは卒業論文を準備しています。いつも贈っていただいた本を借りて読んで、日本についての色々な情報を得ることが出来、本当に助かりました。これらの本を可能な限り活用し、私の日本に関する現代日本語文法についての知識・情報をもっと広められるよう努力したいと思っています。
貴州大学外国語学院 日本語学部4年 劉璐
週に二回から四回まで学校の図書館の日本語書庫へ勉強に行きます。その習慣とともに四年の大学生活を送って来ました。そのうちに本の広い海で習ったり多くの学者と「交流」したり、大変成長しました。三年生の時に日本文化の分野を選びました。文化に関する本はいっぱいあるので、授業以外の時間を利用し、古代や近世や現代などの歴史本を読みました。自分の知識の面が広くなりました。
そのような尊いチャンスをくださって、ずっと大切にしております。ここで財団の皆様にご感謝の意を衷心に申し上げます。未来日本へ行ったらもっと日本の文化を勉強します。中日友好関係のために薄い力を尽くそうと思います。
貴州大学外国語学院日本語学部4年 段霞
私を助けてくれる日本語書庫
問もなく貴州大学日本語科を卒業します。今、図書館で実習しています、ここで、たくさんの日本語の本を見たことができました。これが本当にうれしくと思います。先生から知りましたが、この本は日本科学協会からいただいたということです。まず、貴州大学に日本語の本を寄付くださいました日本財団に心から感謝の意を表します。
私は日本語を勉強してからもう三年余りですけど、日本についての知識がこんなに乏しいのかと感じたこともあります.ほんとに恥かしいです。一年生の時、日本語はよくないですので、中国語に翻訳された日本社会や日本文化などに関する本を読むことしかできなかったです。でも、日本語の勉強することにつれて、だんだん日本語で書く本を詠むことができるようになりました。この時、貴州大学は専門的な日本書書庫を設立しました。そのおかげで、日本について、中国について、また世界についての各方面の本を読みました。これが私の日本語についての知識を増やした一方、日本の風俗や日本人の習慣などもよくわかりました。それに、卒業論文を書くことのうえにも大いに役立ちましたと思います。日本の財団の寄付する書籍は私達のためにもっと高いプラットフォームに更に広大な知ることを空間を提供します。
貴州大学外国語学院日本語学部4年 彭丹
四年生しての私たちは、今、何よりも大切にしているのが卒業論文を書くということだと思います。だが、なにごとによらず初めては難しいです。最初のテーマを選ぶ際に、私たちは、常に迷路に落ち込んでしまいました。そのとき、日本科学協会の寄付する大量の図書のおかげで、私たちは、日本に対する認識は浅いから深くになって、最後にいい論文テーマをだことができます。
私は 日本歴史について 深く興味をもっています。 去年、幸運に恵まれた私は交流生として日本の山口県へいきました。出発する前、私は日本語文献館で山口県を 紹介する本を探しました。この本を読むことを通じて、私は山口の歴史や萩焼など いろいろなことを習んできました。これをもって山口で高校生との山口歴史についての交流が順調に進むことができました。あの時日本語文献館の重要さがよくしっていました。このことについて再度感謝の意を表わします。
要するに日本語文献館によって、私たちは日本語を勉強することだけでなく、日本に対する認識も ふかくなってきました。本当にありがとうございます。そんなことを通じて、両国の友好交流にもっと深めるということを信じております。
貴州大学外国語学院日本語学部4年 温歧
まもなく大学から卒業します。卒業論文を書いて日本科学協会の寄付する大量の図書は私が順調に論文を完成することができるためです。日本語を勉強してからもう三年間余り、この日本語書庫を利用して、いろいろ勉強になりました。このことについて感謝の意を表します。
卒業した後、来年貴州大学日本語学部で研究生として日本語を勉強します。また日本語書庫を利用することができますので、とてもうれしいと思います。本当にたいへんな本で、私が日本語を勉強したり、日本文化を習ったりする上で大いに助けるとなります。将来日本語翻訳になりたくて、中日友好のために自分の力を捧げたいとおもいます。
黒龍江東方学院図書館 孫麗媛
私は黒竜江東方学院図書館の書類整理を担当するもので、孫と申します。
わが校の発展によって、図書館にも大きな変化をもたらしました。それと同時に、書籍に対しての需要も急速に増加しています。そのたび、貴会から日本語の図書を多く寄贈していただいたのはわが校にとって単に図書数の増加だけでなく、我が校の学生の勉強にもたいへん役に立つのです。図書館担当の一人として、館内会議で私はいつも館長をはじめの皆は貴会との交流を大切にしていることを身をもって感じています。閲覧室でも私はもっと近くでこの本の重要性を実感したのです。
黒龍江東方学院日本語学部 梁玉婷
私は黒竜江東方学院日本語学部の教師で、梁と申します。
わが校は日本科学協会からこんなにたくさんの本をいただきまして、本当に心から感謝の意を表したいと思います。
本は私たちにとって、とても重要なもので、その中からいろいろな知識を身につけることができるからのです。
そして、日本語の本は日本語科の学生にとって最も重要なものだと思います。学生たちは日本の風俗、習慣や文化などを習うことができるようになります。学生たちははじめて図書館にある日本語の本を見た時、驚くとともに嬉しかったです。授業のない時、いつも図書館で本を読んでいます。本のおかげでとても助かりました。
それから、教師にとって、日本語の本を読むことも、教育の方面に自分の勉強にもなりますし、日本についてのことも一層理解することもできると思います。
後は、わが校の図書館は建設中にあたりまして、協会からいただいた本は、とても役に立ちました。
黒龍江東方学院 日本語科年 李美花
読書に興味を持っている私にとって、図書館の外国語書籍の閲覧室は私がもっと愛する場所の一つです。この知識の海の中で、いろいろなことをまなぶことができて、自分の視野も広まってきました。図書館の書籍は多いばかりでなく種類も多岐にわたり、さまざまな方面から、日本のことをりかいすることができます。たとえば、日本の経済、歴史、文化、飲食、教育、アニメーションや日常生活のこまかいことに対しても理解することができます。そして、卒業論文の資料についてもこの閲覧室でほとんどさがすことができると言っても過言ではありません。
一年生のときには、日本語の本を読むことは、とても難しかったのです。辞書でわからない単語を調べながら、本を読み進めるうちに、自分の日本語もまた上手になっていき、とても嬉しかったです。
読書はとてもいい習慣だと思います。私は閲覧室の静かな雰囲気がとても好きです。このようなすばらしい環境を提供してくれる、この学校で学ぶことの幸せを実感するとともに,この度たくさんの書籍をご寄贈していただいたご協会に対し、心より感謝の意を表します。これから、ますます勉学に励むことを、ここにお誓いいたします。
黒龍江東方学院 日本語科4年 朴艶花
本は知識の海が広がっています。その知識の海洋の中で、いろいろなことを勉強することができます。それに自分の視野も広がっていくようになりました。私たちにとって本は大切なものです。本を通していろいろな方面から、日本のことを理解することができました。たとえば、日本の経済、歴史、文化、飲食、教育などおよび日常生活のこまかいことまで理解できて本当に便利です。たくさんの学生が本を読むことが好きです。本は私たちの友たちと同じです。つまらない時本を読むといつの間にか時間が過ぎます。日本語を勉強している私にとって日本の本を読んだら自分の日本語が上手になって、とても嬉しくようになります。最初は難しいですが、わからない単語を調べながら、読むとおもしろくなります。読書はとてもいい習慣だと思います。
閲覧室の静かな雰囲気の中でとても好きな本を読むことは「幸せだなあ」と感じます。こんなすばらしい環境を提供する学校とたくさんの本をくださったご協会に誠に感謝の意を表します。
これから、自分がもっと頑張って、一生懸命に勉強しなければならないと思っています。
黒龍江東方学院 日本語科4年 張芳芳
読書に興味を持っている私にとって、外国語の閲覧室は私が暇な時、もっとも行きたいところです。この知識の海洋の中で、いろいろ勉強することができて、自分の視野も広がっていくようになりました。
私が一年生の時には、日本語があまり分かりませんでした。そんないい本を読めませんでした。なんだか残念でした。しあし、私の能力がだんだん上手になるから、その本が大好きです。その上、閲覧室の雰囲気が非常に好きで、そこに行って、気持が伸びやかです。
本を通して、私は日本の文化をよく知りました。いつも本を読みながら、生活を考えます。けれども、時間がしばしば忘れました。私にとって見れば、本を読めば読むほど、知識をたくさん学べます。
こんなすばらしい環境を提供する学校とたくさんの本をくださったご協会に感謝の意を表します。これから、自分がもっと頑張って、一生懸命に勉強しなくてはいけません。
中国語原文
寧波大学 日本語専攻 馮新峰
日本語書庫に思ったこと
日本語専攻の学生にとって、言語を学ぶには、その文字や文法の応用をしっかり理解するだけでなく、その言語の文化的背景をはっきり理解することがより重要です。こうした文化についての書籍は、日本文化にある畳、富士山、花見、礼儀作法などの特徴に言及しており、日本文化や大和民族に対する基本的な知識を与えてくれます。
こうした本は、中国と日本における民族の概念、生活習慣、文化習俗の相違点や類似点を詳しく紹介し、同じ源を持ちながらまるで異なるこの文明にどう適応すればよいか教えてくれることもあります。書中の歴史紹介も、中日の歴史の原点や中国語と日本語の異同について、より直感的に理解させてくれるものです。特に、音読みと訓読みの解釈についてが深く印象に残りました。おかげで単語の出所が簡単に区別できるようになったため、単語を覚えやすくなったのです。とても助かりました。
しかし、常用漢字と簡単な熟語から語句のおおまかな意味が推測できるとはいえ、具体的な単語の意味はやはりはっきりと分かりません。中国語での解説を添えて、読者が知らない単語について個別に列記しアクセント表示をつけることができたら、より効果が出るのではないでしょうか?
見たところ、日本語書庫のうち参考書が占める割合は依然として低いようです。実際、在校生にとって、日本語に触れはじめたばかりのうちは、好奇心こそあるものの、レベルの高い書籍を読むのは贅沢と言わざるを得ません。日本語の原著を読むことも、回り道になってしまいます。回り道とは言うものの、決して日本語の原著を読むことに反対しているわけではありません。一定の基礎的語彙力と文化背景への理解がないうちは、原著を読んでも効率が良くないと言わざるを得ないということです。
もう一つ説明が要ることは、日本語を初めて学ぶ学生にとって、自動詞と他動詞の区分、特殊な五段活用動詞、一段活用動詞の分類を覚えるのは少し難しいということです。もちろん、程度を表す副詞の具体的な対象とその程度の強さも重要な難点です。これらに関する書籍の成果を見ることができたらと望んでおります。
実際、中国語と日本語の切り替え以外にも直面する大仕事と言えば英語と日本語の切り替えです。日本語では多くの外来語が英語由来の単語なので、日英の単語対照読本がこうしたとき特に重要となります。本来の英語だけでなく、日本語化されてからの語彙を知ることもできるこうした本は貴重です。しかも、日本語における外来語は結局のところ少ないので、こうした本は薄いもの一冊でも日本語の一分野をカバーできてしまいます。もちろん、こうした本に意味の近い本来の日本語も添えてあったら更によいだろうと思います。
本の類型の問題についてもう一つ提示したいことがあります。中国の学生が日本語に興味を持つのは、大部分がマンガや歌からです。日本のアニメや歌をテキストで表した本があったら、きっと学生の日本語学習に対する意欲と情熱を促進できるだろうと思います。
大連外国語学院 日本語学院4年 周暢
日本語寄贈図書の感想
我が校の図書館には、何年も蓄えられてきた日本からの寄贈図書があります。寄贈図書は五階の書架にそっと置いてあります。書籍の内容には、経済、歴史、文化、科学、体育、参考書といった多くの分野が含まれています。
日本語の寄贈図書は私達の大学生活を豊かにしてくれました。多くの学生が余暇の時間に図書館で本を借り、授業では得られない多くの知識を学んでいます。先生方も同じように、そこで教育の基礎技能を強化し、より広くより深く日本を理解しています。多くの学生が古詩の辞書を借りていますが、その中に『宋詩鑑賞辞典』というものがあります。古詩の訳文、作者紹介、評価と分析が載っているのです。この本を見ると中日文化の関わりに気づくことができて面白いと思います。特に鑑賞の内容は古文より分かりやすく、しかも日本語の語法と漢字の由来をよく理解できます。
日本語の寄贈図書は日本史を理解する助けになっています。私は日本語の漫画やアニメがとても好きで、さまざまな漫画やアニメにふれるうち、断続的に日本の歴史を多く知ることが出来ました。多くの作品が日本の戦国時代を題材にしたものだったからです。日々増大する好奇心と知識欲により、日本の歴史を全面的に理解しようと切実に思うようになりました。そのとき図書館を思い出したのです。図書館には日本史関連の蔵書が多く、中でも目を引いたのは全24巻の『堂々日本史』でした。この本はNHK取材班が制作した記録映画の図書版で、歴史上のできごとを手がかりに日本の歴史を説明するものです。簡明で分かりやすく挿し絵も豊富で、それぞれのできごとについて日本の有名作家、歴史学者、評論家などに取材した記事もありました。一目惚れしたとも言えるでしょう。この本は学問臭があまりせず初心者向きで、24巻という長さでも、読み出すと倦怠感はありませんでした。日本の歴史のうち、幕末の新撰組の血なまぐさいあたりに興味を持ちました。『堂々日本史』を通して、ついに初めてある程度の理解ができたのです。それから私は引き続きたくさんの新撰組に関する日本語の寄贈図書を読みました。『沖田総司』、『燃えよ剣』、『土方歳三』などです。この過程は実際とても面白く、興味がある本を見つけるたびに、長く探していた秘宝を見つけたような喜びを感じました。日本語の寄贈図書を読むということは、中国の学生にとって日本の歴史を理解する直接のルートです。日本語を学んだからこそこうした資料を直接閲覧できる機会と能力を得ることができ、遙かな日本の歴史を直接感じ取れるのです。
大学生活を振り返ると、これらの日本語寄贈図書との関係はますます緊密になってきています。図書館へ行くたび、日本語の閲覧室は私が必ず行くところになっています。私はとても幸いなことに日本語ができ、まさにそれを媒介としてこそこれらの貴重な資源を享受できます。文化交流を体験する喜びが、私の大学生活をより豊かなものにしてくれます。日本語専攻の学生として、これら日本語の寄贈図書を見たことがないとしたら、それはきっと莫大な損失です。
以上をまとめると、日本語の寄贈図書は学生にも教員にも分かりやすい、優れた媒介の一つだということになります。「本」という素朴なイメージを媒介に、橋を架けるのです。ネットの氾濫と比べて、日本語講座はあまり広まっておらず頻度も低いので、大いに日本語人材の育成を強化してくれる寄贈図書は、中国全土と世界の各方面の健全な発展に役立っています。
日本語の寄贈図書を大学時代の親友、良師とし、人生のすばらしい思い出にしましょう。
大連外国語学院図書館リファレンス部 楊振力
日本科学協会の蔵書に対する管理と利用の状況
連外国語学院は東北地区で唯一の外国語教育を主とする高等教育機関です。このため、大連外国語学院図書館(以下、大外図書館と略します)は文献リソース構築において、学院の専攻設置状況を十分に考慮し、外国語文献に重点を置いています。国外からの寄贈図書受け入れが図書館の外国語文献リソース構築において重要な手段の一つとなっており、国外からの寄贈図書は本巻の文献リソース構築において重要な作用を持っています。
1.国外からの寄贈図書の作用
1-1蔵書を充実させ、経費の不足を補う
経費が非常に不足しているのはずっと図書館を悩ませる発展のボトルネックで、ここ数年は外国語の原版書籍が高騰し続けています。多くの高等教育機関では原版書籍を大量に買い入れる力がありません。国外からの寄贈図書に頼って、教育研究や読者の需要を満たすほかないのです。国外からの寄贈図書が外国語の原版書籍蔵書に占める割合は増え続けています。教育部関連部門の統計によると、中国の高等教育機関の図書館における国外からの寄贈図書が外国語の原版書籍蔵書に占める割合は現在97%です。例えば天津工業大学、武漢理工大学、イ坊医学院などでは、外国語の蔵書は100%が寄贈図書です。ハルビン工業大学、ハルビン工程大学、華中農業大学、湘潭師範学院などでは、寄贈図書の受け入れ数が外国語の蔵書の90%を占めています。国外の図書寄贈は中国の高等教育機関の図書館における外国語文献リソース構築において重要性を増し続けているのです。学院の専攻設置の影響により、大外の読者は原版図書に対するニーズが大きいものの、外国語の原版書籍は非常に高価で、数百元から一千元にのぼるものまでよくあり、国内で出版されている価格の10倍前後が普通になっています。国外寄贈図書の受け入れは、大学の原版図書不足を補うことができ、図書経費の深刻な不足と上がり続ける書籍価格との矛盾を解決し、図書経費を大幅に節約することができます。大外図書館は図書購入経費に制限を受けており、外国語の原版書籍を大規模に買い入れることができません。このため国外の寄贈図書が蔵書を充実させる重要なルートとなっているのです。
ここ10年ほどで、大外図書館は国外の機関や個人から34.3万冊あまりの各種寄贈図書を受け入れてきました。このうち日本科学協会からの寄贈図書が占める比率が最も大きく、同協会は1999年7月から大連外国語学院など中国の10大学あまりに図書資料を寄贈しています。現在までの間、日本科学協会が中国の大学に寄贈した教育、研究図書は合計100万冊。このうち大連外国語学院が受領したのは292693冊(∗1)2010年5月現在、大外図書館が受領した日本科学協会からの寄贈図書データ)で、当館が日本科学協会から最も多く図書の寄贈を受けた大学図書館です。頂いた図書は購入費用に換算すると2000万元相当で、国外の寄贈図書が蔵書の80%以上を占めています。日本科学協会の寄贈図書には、日本語、英語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語などの多言語の原書が含まれています。図書の種類には政治、法律、軍事、経済、文化教育、スポーツ、言語、純文学、歴史、地理のみならず、自然科学分野の図書も含まれています。例えば数理科学、天文学、地球科学、生物科学、医薬、衛生、農業、工業技術などです。こうした国外からの寄贈図書は図書館の外国語蔵書をきわめて豊かにしてくれるので、図書購入費の不足を補えています。図書館の経費が限られている状況において外国語の原版書籍に対する読者ニーズを最大限に満たし、外国語の教育研究業務を促進してくれているのです。大外図書館が中国国内における日本語蔵書でリードする地位を確立することにもなりました。当館がこれから日本語文献センターを建設するためのしっかりとした基礎を築いています。現在、日本語の原版書籍は当館の特色の一つとなっています。寄贈図書の分類加工チーム(∗2)が選別した比較的貴重な国外寄贈図書は、当館の特別室で特別図書としてコレクションしています。
1-2 蔵書の幅の拡張
蔵書の幅とは、蔵書の範囲と品種のことで、図書館の文献構成では一定の品揃えを実現して様々なレベルの読者ニーズに応えることが必須です。大外図書館が受け入れている国外寄贈図書は全面的で、幅広い内容に及んでいます。このうち比重が最も大きい日本科学協会からの寄贈図書には日本語を主として多言語の文献があり、中でも原版の日本語のすばらしい文学の名著がかなりあって、夏目漱石、川端康成といった著名作家の著書を含む世界の名著シリーズなどがあります。『源氏物語』、『平家物語』などの古典名著シリーズは日本語の学習、教育研究によい参考資料です。『広辞苑』、『大辞林』、『岩波辞典』は日本語の学習や研究でよく用いられる参考書ですまた、日本は世界の先進国であり、その経済、文化、教育事業の発展は世界をリードするものです。教育、法制、企業管理、社会福祉などは既に体制が完備されています。茶道、華道、庭園芸術などは日本民族の伝統文化の精華です。こうした内容は日本語の学習者や研究者が切実に必要としているものですが、日本科学協会からの寄贈図書である程度の実現を見ています。このほか、日本科学協会からは日経新聞、ウォールストリートジャーナルの縮刷版マイクロフィルムも頂いており、大外図書館のマイクロフィルム所蔵がゼロからの脱出を実現しました。このうち日経新聞の年代範囲は1956年-2000年、ウォールストリートジャーナルは1965年-1998年で、コレクション価値も利用価値も高いものです。学院の日本語教育者、学習者が日本を研究するための貴重な資料となっています。こうした幅広い種目の国外寄贈図書は、当館で蔵書構成の品揃えを大幅に広げてくれているのです。
1-3 蔵書の深さの拡大
蔵書の深さとは、学術文献の遡及できる過去分を指します。図書館が文献を購入するという視点からも、特定学科の新刊書を購入することは簡単ですが、出版年代が古いものを入手するのは困難です。たとえ図書購入経費が十分にあったとしても、出版年代が古い図書を購入することは簡単ではありません。中国国内で出版された書籍でも困難なので、外国語の原版書籍しかも出版年代が古い図書を購入するとなると難易度は更に上がります。文献の過去分が蓄積されていないと、深い学術研究の展開にあたって基礎となる文献の支持が得られません。大外図書館が受け入れている国外寄贈図書は新しく出版された書籍も含んでいますが、大部分は出版年代が古いものです。19世紀に出版されたものまであり、図書館の外国語の原版書籍で遡及できる範囲はますます広がってきています。このほか、日本科学協会からご寄贈いただいた縮刷版マイクロフィルムの日経新聞は1956年まで遡ることができ、大外図書館の図書、定期刊行物(縮刷版マイクロフィルム)を深さ方向に大きく広げてくれています。
1-4 蔵書構成の特徴の強化
大連外国語学院は1964年に設立され、当初は大連日本語専科学校という名称でした。日本語教育は開校以来、学院の主力教育学科となっています。このため、図書館の文献構成面でも日本語蔵書の構成に重点を置いてきました。長年の努力を経て、当館の日本語の蔵書は比較的充実したものになっています。日本語の蔵書は総数450381冊あり、当館全体の蔵書総数(1367393冊)の32.9%を占めており、当館の特徴となっています。特に、日本科学協会からの寄贈図書(日本語の書籍が比重としては最大)を大量に頂いて以降、大外図書館の日本語の蔵書がかなり強化されました。現在のところ、大外図書館が日本科学協会から頂いた寄贈図書の数量は中国国内の大学図書館で最大です。大外図書館の日本語の蔵書は中国国内の大学としては豊かな部類に入ります。
2.国外からの寄贈図書の科学的な管理
図書館が国外からの寄贈図書を受け入れるのは、よりよく図書を利用し、読者の外国語書籍ニーズをより満たすためです。図書館における寄贈図書の地位が向上し続けるのに伴って、その効用も大きくなってきています。図書館の寄贈図書を受け入れる方針、取り扱う方法、管理する制度にはいずれも少しずつ標準化と整備をしていく必要があります。
2-1 国外寄贈図書の品質管理
国外寄贈図書の品質は蔵書の品質に直結します。蔵書の品質はヒトやモノの浪費だけでなく、読者による外国語文献の検索や利用にも影響します。長期的に効果的な品質管理を行わないと、寄贈図書のあるべき効用が長期的に発揮されず、図書寄贈活動の社会的名誉を損なうことにもなります。このため、寄贈図書の品質は厳格に管理することが必須です。ふるい分け管理では、寄贈図書の品質目標とふるい分け基準に基づいて、寄贈図書の優劣を選別しています。ふるい分け管理は品質管理の重要プロセスです。ふるい分けなくして品質管理は成立しません。ふるい分け管理は寄贈図書の到着前、到着後の二つのプロセスに分けられます。到着前の寄贈図書に対しては、2004年、図書館を管轄する学院幹部が館長と共に日本を訪れ、学院の特徴に適した図書を自ら見定めています。日本科学協会からの寄贈予定図書を大枠で眺め、学院向けの図書をチェックして損傷度や古さに対する基準を設定しました。この日本訪問により、大外図書館の寄贈図書受け入れ方針がより確定的なものとなったのです。それから当館は日本科学協会と協議し、寄贈図書の受け入れ前に協会側から大外図書館へ寄贈予定書籍の目録をまず提供していただき、当館で取捨選択をしてフィードバックを行ったものに基づいて寄贈の準備をしていただけるという合意に達しました。図書館では一定の範囲内で図書の選択を行い、受け入れる寄贈図書を読者ニーズにより近づけます。この取り組みにより、寄贈図書と読者ニーズとのマッチングがある程度確保でき、寄贈図書の品質を引き上げられるのです。
2-2.国外からの寄贈図書の加工整理
受け入れる寄贈図書が大量であるため、加工処理の効率が低いと、読者の目に触れるのが遅れ、全体的な利用効果に影響してしまいます。大外図書館では日本科学協会から受け入れる寄贈図書には速やかに登録、審査、分類、目録作成、加工を行い、そして文献の類型、出所、用途などによって区分し収蔵しています。当館では管理と利用の各プロセスにいずれも注力しており、日本科学協会からの寄贈図書を分類加工する専門チーム(計10名)を編成しました。言語と目録編纂の分かる専門スタッフが分類加工を行っており、一日の平均処理量は約500種類です。スタッフは目録を編纂すると同時にCALISセンターへデータをアップロードしています。2010年10月18日現在、大外図書館がアップロードした日本語文献の目録データは50610種類で、CALISセンターの日本語文献データ総数(233422種類)の21.7%を占めています。全国の大学図書館で最も多く日本語文献データをアップロードしており、CALISオンライン目録センターから何度も褒賞を受けています。寄贈図書のうち少数言語の分類には、少数言語のインターン学生が語学力をフルに発揮しています。必要な文字列を彼らに翻訳してもらってから、目録編纂スタッフが処理しています。寄贈図書の検収、収蔵、目録編纂といった一連の業務はこの国外寄贈図書分類加工チームが全ての責任と権限を持っており、一貫した作業によって業務効率が大幅に向上し、寄贈図書が最大限スピーディに読者と出会えるようになりました。
2-3 国外寄贈図書専門閲覧室の設立
国外寄贈図書の独自性を考慮し、大外図書館では図書閲覧室に国外寄贈図書専用の閲覧席を設けました。全ての国外寄贈図書を寄贈元機関ごとに区分して閲覧席を分けており、日本科学協会からの日本語寄贈図書は「日本科学協会寄贈図書エリア」に配置しています。日本科学協会から寄贈された他言語の図書は教員・院生閲覧室(∗3)で保管しており、原版以外の図書は言語別に対応する閲覧室で収蔵しています。出版年代が古く特殊な収蔵価値を持つ図書および日経新聞とウォールストリートジャーナル縮刷版マイクロフィルムなどは「特殊図書閲覧室」で保管し、当館の特別収蔵品としています。外国語の寄贈図書は分類処理することにより読者が利用しやすくなっており、また寄贈図書を重視していることが目に見えて分かるため、使用効率も大幅に向上します。国外寄贈図書分類加工チームの努力により、国外寄贈図書の管理と利用が非常に大きく進歩しました。このうち大外図書館の国外寄贈図書点数が最も大きい機関--日本科学協会からはスタッフが何度も視察に訪れ、当館の日本語寄贈図書に対する管理、利用状況は十分に認められています。国外寄贈図書が図書館の外国語文献構成で果たす役割はますます重要になってきています。
3.おわりに
国外寄贈図書の受け入れ業務は図書館の外国語文献構成において重要な地位を占めています。国外寄贈図書をどう科学的に管理して、高等教育機関における外国語文献構成および教育、学術研究、学科建設などにどう生かすかという問題は、図書館の管理人員が詳しく検討すべきものです。幹部が重視すること、管理を標準化して管理することが外国語文献リソース構築の前提です。また、国外寄贈図書を体系立てて収蔵し、相応の特色を備えた文庫を設立して学術研究を行うことが、外国語文献リソース構築の基礎であり、進展の鍵となります。国外寄贈図書をどのようにしてより科学的に管理して、国外寄贈図書の社会的効果と経済的効果をより得られるようにするか、まだ図書館スタッフが実践の中で絶えず探索しつづける必要があります。
∗1 2010年5月現在、大外図書館が受領した日本科学協会からの寄贈図書データ
∗2 国外寄贈図書の分類加工をスピーディに行うため、大学図書館では専門チームを組織している
∗3 教員・院生閲覧室は、貴重な図書を効果的に保護するため、教員と院生には閲覧を許可しているが、貸出は行っていない。コピーも、閲覧室でのみ可能。
大連外国語学院図書館 日本語目録担当 穆暁婷
日本科学協会の寄贈図書を利用した感想
財団法人日本科学協会は、多くの学術分野を横断した有名人を中心とする財団組織で、学術および教育の分野で各種事業を展開し、それらの事業を通じて世界平和を守っている団体です。図書寄贈活動は、その重要な事業の一つです。日本科学協会から寄贈された貴重な文献は指導者も重視しており、その管理と利用の各プロセスには多大な労力が注がれています。当館は日本科学協会から図書の寄贈を受けた第一陣のひとつです。現在までに30万冊あまりの寄贈を受けました。内容は広範で、蔵書を大いに充実させるとともに、当館が中国国内における日本語蔵書でリードする地位を確立し、日本語の教育研究展開を促進してくれています。今や日本語文献は当館の蔵書の特色となっているのです。
当館では専門知識を持つ日本語寄贈図書の分類加工チームを擁しており、日本語と目録編纂の分かる専門人員が管理を行っております。日本語寄贈図書のプロセス全体において、分類業務は重要ながら手間の掛かる仕事です。私達は考えつく限りの措置をとって積極的に分類効率を引き上げています。日本語を専攻とする学生の強みを生かし、彼らに働きながら学ぶ機会を与えると同時に私達の業務効率を向上させる取り組みを含みます。分類プロセスでは通常、以下の二つの場合に分けて処理を行っています。中国高等教育文献保障システム(略称CALIS)にこの種の書籍のMARCデータがある場合、直接そのデータをダウンロードしてローカル図書目録データベースに保存しています(当館がCALISの日本語オンラインメンバーであるため、直接データのアップロード、ダウンロード操作ができます)。CALISにこの種の書籍のMARCデータがない場合、中国農業大学のダウンロードソフトウェアを利用して日本の国立情報学研究所(National Institute of Information、略称NII)からデータをダウンロードし、そのダウンロードプロセスにおいてJP MARCを直接CN MARCに変換しています。それからダウンロードしたデータを図書目録データベースに保存しています。そのほか、以下の二つのサイトを利用することもあります。一つはhttp://webcat.nii.ac.jpです。ここはNIIのOPAC検索システムで、図書のID番号(図書目録データの識別番号)を検索することができます。ID番号を利用して中国農業大学のソフトウェアで検索する方法は、主にISBNがない図書の分類用です。もう一つは日本の国立国会図書館http://www.ndl.go.jpで資料を検索してからローカルに貼り付ける方法です。分類したら、コピー量に応じて閲覧室を分け、利用効率を確保しています。
日本語の寄贈図書は、全て専門の閲覧室内に陳列しています。読者は直接書架を訪れて閲覧することができ、分類済みのものは借用できます。日本語専攻の学生と教員にとっては貴重な心の糧のひとつとなっています。日本語の寄贈図書には原版の日本語のすばらしい文学の名著がかなりあって、夏目漱石、川端康成といった著名作家シリーズや『源氏物語』、『平家物語』などの古典名著シリーズを含む世界の名著シリーズもあります。日本語の学習、教育研究に最適な参考資料です。『広辞苑』、『大辞林』、『岩波辞典』は日本語の学習や研究でよく用いられる参考書です。また、日本は世界の先進国であり、その経済、文化、教育事業の発展は世界をリードするものです。教育、法制、企業管理、社会福祉などは既に体制が完備しており、その経験は参考に値します。日本の茶道、華道、庭園芸術などは日本の民族伝統文化の精華であり、学んで吸収する価値があります。いずれも私達は積極的に読者へ薦めており、幅広い教員や学生に好感を持って受け入れられています。このほか、日本科学協会からの寄贈図書には『日本語』、『日本語ジャーナル』のようにセットとなっていてCDなどの附録がついた雑誌もあります。日本語レベル向上に最適な資料で、国内購入の不足を補ってくれています。教員や学生からのフィードバックによると、こうした日本語原版寄贈図書は教員の研究、学生の論文作成や読解レベルの向上、知識の拡充といった面のいずれにおいてもきわめて重要な効果を持っています。日本語寄贈図書の分類専門スタッフとして、私はできる限りきちんと管理してそのあるべき効用を発揮させたいと願っています。
私たちの努力により、日本からの寄贈図書に対する管理と利用はひとまずの成果を見ました。日本科学協会のスタッフが何度か視察に訪れ、本校の寄贈図書に対する管理と利用の状況は十分に認められています。今後の業務において、私達は業務への高度な情熱を保ち、積極的に各学院との交流を強化して、日本語寄贈図書の管理と利用効率を引き上げるべく努力します。日本語その他の専攻の教員や学生の学習、研究の需要によりよく応え、中日両国の友情を更に深め、双方の友好的な交流と協力を促進していきます。
遼寧対外経貿易学院図書館 王愛華
日本語図書の利用情況
1.全院の教師と学生は私の館の日本科学協会に対して贈呈する日本語の原書の文献の学び研究することを通じて、彼らに更に具体的に詳しく日本の地域の文化と人文の発展の過程を調べさせて、彼らのためにもっと良く専門の研究に従事して良好な基礎を打ち立てました。
2.図書を贈って学科が広くて、伝送が速いことに関連するため、本院の教師と学生の教育と科学研究の上で満足させるため、便利ですばやいこと効果を果たすことができました。教師と学生のフィード・バックはとても良いです。
3.学生の上述の文献の情報に対する編集、分析、整理を通じて(通って)、彼らの日本語の閲読能力と外国語の編集能力を使用してとても大きい高めることがあって、彼らのために今後社会に歩み入って作業に参加して1条の手っ取り早い道を提供しました。
4.本院の日本語の学生の利用所を通じて(通って)図書の展開の専門の実習を贈って、彼らに国内外の文献の情報を調べることを更に1歩進めさせる組織の原理と方法、彼らの当専攻に従事する深さの学習と研究のために1条の近道を開通しました。
協会から今後、日本の文化、民族、人材育成、金融経済、貿易商学などの図書を重点的に望んでいます。私達は感謝に堪えない!