寄贈された図書は、寄贈先の大学で有益に活用されています。その国の日本語教育と学術研究の振興、対日理解の促進と友好意識の発揚に貢献しています。
寄贈先からの声
図書を活用している学生・研究者、活用の現場に身をおく図書館員から生の声が届きました。
寄贈図書に関する要望、感想文、感謝、活用状況報告など様々ですが、すべてが皆さまへのメッセージです。
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
- 2007年
- 2006年
- 2005年
- 2004年
※原文が日本語の声は、原文を尊重して手を加えず掲載しました。
原文が中国語の声は、原文を忠実に和訳して掲載しました。
図書寄贈と活用例
目録オンラインDB化プロジェクトに貢献
日本関係図書の寄贈事業は当館が中国の大学図書館情報の共同利用機関であるCALISに加入するきっかけとなりました。これにより当館のデータベース整備の円滑化、日本に関する本や電子図書等の充実が図られ、学生、教職員がそれらの資源を利用できるようになりました。
世界は広いので、自分自身が日本へ行く機会はとても限られています。しかし本の寄贈に伴って日本文化がこちらに伝わり、たとえ日本へ行かなくとも、本を通じて日本文化をうかがい知ることができます。図書の寄贈はより多くの人が日本を知る道のひとつです。この事業の取り組みを通じて国際交流ができると同時に、多角的に日本社会のイメージを掴むことができます。
(雲南大学図書館 黎英)
日本語文献センターを開設
当館は2010年から日本科学協会の寄贈図書を受け入れており、これまでの合計で4万冊余りをいただいております。その結果、当館の日本語文献資源が豊かになっただけでなく、中日文化交流が非常に進んでおります。当館ではこれらの寄贈図書を重視し続けており、専門のスタッフによる整理と目録編纂を行って「日本語文献センター」を開設し、頂いた文献を独立した閲覧室に配架しております。将来は蘭州、ひいては北西地域最大の日本語文献センターとなることでしょう。採用編成部の一員としてこの業務に関われることを光栄に思っております。これらの貴重な資源に最大限の価値を発揮してもらえるよう引き続き努力してまいります。
(蘭州大学図書館 常進先生)
外国語学部の図書収集にも貢献
日本語原版、それは我々が日本語学習時代からずっと探し求めていたものでした。原版の本が日本語学習に何をもたらすのか、痛切に感じた私は教師になってからすぐ日本語原版の本を集めることを取り掛かりました。満期帰国した日本人の先生が残した数冊とか、出張で日本に行くときに買ってきた数冊とか、少しずつ集めていましたが、それはわずかなものでした。
そんなときに思いがけず日本科学協会の方から電話をいただきました。「日本語原版の書籍を必要でしょうか?」と。今回はこの上ない好運でした! 多くの方達のおかげで、半年後23090冊の日本語原版書籍が本学の図書館に届きました。学生にはもちろん、わが外国語学部の図書収集にも非常に役に立っています。
(合肥学院日本語学科 鮑徳裕)
日本語のレベルアップに
図書館の5階に日本語の原版で印刷した本があることを知り、私はクラスメートと待ちきれずに探しに行きました。それが日本から寄贈された書籍の数々でした。今の中国では、日本語の原書は非常に高くて買いにくいので、寄贈していただいた本は日本語学科の学生にとって本当の宝蔵であると思います。寄贈された本の関連するジャンルは幅広く、翻訳の勉強に大きな助けとなっています。私はこれからもこの貴重な原書を利用し、一生懸命に日本语を勉强していこうと思います。そして自分の日本語のレベルをできるだけ向上させるよう努力していくつもりです。
(中国伝媒大学 日本語学部MTI修士課程一年生 呉夢琪)
新しい日本研究センターに活用
大学院生だった頃、清華大学文系図書館の中で日本語の原書を読んでいた時、最初のページにはだいたい青い楕円形の印章が押してあり、「日本科学協会寄贈図書」と明示されていました。日本の文学を学び研究していた自分にとって、それらの原書は学生時代の最も基本的で最も重要な文献の資源でした。
時間が過ぎるのは早いもので、今は四川大学日本語学部で教員をしています。四川大学日本語学部には46年の歴史があり、祖国のために多くの優秀な日本語人材を育成してきましたが、地理的な位置が南西部なばかりに、日本語の蔵書は中東部地区の大学にはるか及びません。中国南西部の日本語教育と日本研究の先頭を行く機関として、私達はすでにこの問題の緊迫性を意識しています。
今年3月、私達は日本研究センターを復旧させ、同時に図書館と共同で、新しい日本研究センターの文献庫の設計、建設にも着手しました。この取り組みは四川大学だけのものではなく、このところ盛り上がってきた南西部の日本学研究にもサービスを提供します。学生たちのためにより多くより良い学習と研究の環境を提供する予定です。
(四川大学日本語学部 劉凱)