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公益財団法人 日本科学協会

国際相互理解促進

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活用者からの声

中国の大学からの声 2022

※原文が日本語の声は、原文を尊重して手を加えず掲載しました。
原文が中国語の声は、原文に忠実に和訳して掲載しました。

石家荘学院 外国語学院日本語科2年 宋景翔

感謝状

石家荘学院 外国語学院日本語科2年 宋景翔

 日本科学協会から本学に本が贈られる前は、日本の書籍に対しての理解が少なく一方的なものでした。ライトノベル作家数名のほかは一千年も前の紫式部、近現代の夏目漱石、太宰治、川端康成、村上春樹といった大作家ほんの数名で、他の学生も大差ありませんでした。講義で日本の作家や作品に言及があっても、日本語の原書に触れる機会がなく、理解できるのは作品名と内容の概要に限られ、そのほかは何も知らないままでした。もっと多くの日本語の原書を読んで、過去の人物やできごとを知りたいと望んでいます。

 本学に寄贈される図書目録に文学、社会学、自然科学など多くの領域が含まれると知ったとき、感激で胸がいっぱいになりました。これらの本は中日の文化交流の橋梁となって、日本についての理解を大いに深めてくれるでしょう。また、百年以上を経ている日本の名作をもっと見たいと思っています。名作は永遠に色褪せることはありませんし、当地でそうした図書に触れることが難しいためです。

 最後に改めて、日本科学協会に感謝を申し上げます。書籍の貴重さを理解する人だけが、思想の交流と融合を重視できるのです。将来、中日の間でもっと多くの書籍を通じた交流の機会があることを望んでおります。(日本語訳)

浙江越秀外国語学院 新聞学4年 応高璐

本の橋で文化交流促進

 人に国籍はあっても文学に国境はありません。

 日本科学協会から大量の日本語の書籍が寄贈されたため、本学の学生はよく図書館でこれらの書籍を借覧して、本の海を漫遊し、日本の文化を経験しています。まだ日本に行ったことはありませんが、これらの書籍の中から日本の人文や歴史をのぞき見ることはできます。幅広い日本の文化と人々のきめ細かい感情を感じ、共鳴できるのです。人と人の間の感情は共通で、日本の文化は中国と違いがあるものの、人の感情の面では同じ流れをなしています。これらの書籍を読むことを通じて、私は日本人が中国人と同じあたたかい感情を持っていると感じました。書簡は感情を載せる橋です。そこで「書簡と情愛」と題した感想文を書き、「笹川杯『本を味わい日本を知る』作文コンクール」に参加したところ、一等賞を頂きとても光栄です。この受賞はとても励みになります。今後もっと日本文化に触れる機会があればと望んでいます。

 最後に、日本科学協会の本学の学生に対するご関心ご配慮にたいへん感謝しております。お贈りいただいた書籍を読むことを通じて本学の学生は日本に対する認識を改めることができ、中日が文化や感情の上で更に深い交流を生みだせました。書籍が中日交流の橋梁となり、学生が異国の文化の魅力を経験できますように。(日本語訳)

浙江越秀外国語学院 図書館館員 孫杜炯

日本科学協会への感謝状

 長らく当館の日本語文献の蔵書にご関心ご支持を賜り、毎年続々と大量の日本語原書をご寄贈いただいており深く感謝を申し上げます。ここ数年で頂いた図書はすべて適切に受け入れました。目録を作成、配架して専門の場所を設け、教員や学生に開放しております。

 日本科学協会を通じて「笹川杯本を味わい日本を知る作文コンクール」を知り、積極的に本学の学生を集めて参加させておりますが、毎回いずれも優れた成績が得られております。
今年、当館が日本科学協会を通して受け入れた立教女学院からの寄贈図書が24977冊すでに到着しており、たくさんの貴重な日本語の文学全集と大百科全書のセット本などが含まれています。今回のご寄贈では本館の各種日本語文献の所蔵を拡充できただけでなく、本学の読者の多様な読書需要を満足させ、本学の日本語学習者と日本文化の愛好者により豊富な日本語学習の資源を提供して、より全面的に日本の歴史文化と当今の人文の様子を調べられるようになりました。所蔵図書の資源が豊富になると同時に、より多くの読者に利益となるでしょう。

 最後に改めて心からの感謝を申し上げ、当館の蔵書の充実に変わらぬご関心ご支持を賜りたく存じます。
間もなく新春を迎える折り、貴協会の事業がさらに発展されますように。(日本語訳)

石家荘学院 日本語学科2年 関心

文明を伝え、学者にやさしく
——日本科学協会への感謝状―

 石家荘学院日本語学科のすべての学生を代表して、本学に日本語の図書を寄贈された日本の友人各位に心から感謝を申し上げます。皆様の惜しみないご寄贈がなかったら、この地で日本語の原書を見られる機会はあまりありません。寄贈図書の目録には、種類がそろっていて、内容が豊富な書名が載っており、これらの図書を受け取って目の保養ができる日を心待ちにしております。きっと私たち中国の学生が日本文化を感じ、日本国民を理解する窓口になることでしょう。

 今年は大学の主導で「笹川杯『本を味わい日本を知る』作文コンクール2022」に参加して優秀組織賞を頂き、大学の受賞に一役買うことができて喜んでいます。参加当時は中国で出版された日本語の読み物しか参考にできず、ごく単純な日本語しか書けませんでした。寄贈図書が届いたなら、きっと学友ともども喜んで作文コンクールで積極的に個人の学びと悟りを分かち合い、日本の友人に私たち中国の若者の考えと活力をもっと知ってもらいたいと思います。

 もっとたくさんの教育系、文学系、科学読本が頂けることを心から望んでいます。日本語学習の需要を満たすとともに、日本の科学の発展、日本語という言語の魅力を知ることにも役立ち、全学の教員や学生にこれらの貴重な財産と知識を共有させたいのです。個人的にはサスペンス色の強い推理小説が好きで、複雑なシナリオに読み進める興味がそそられ、はまってしまう中国の学生も周りにたくさんいます。
最後に改めて皆様の惜しみない寄贈に感謝を申し上げます。恩に感じる心を持って、皆様の善挙と誠実な気持ちに報いていきます。(日本語訳)

北京大学 都市・環境学院 博士課程 商紀元

青い郷里を共に守りましょう。

 中日両国の文化交流は歴史が長く、双方の文化交流は今なお、相互に理解し共通認識に達する重要な道です。今年(2022)は中日両国の国交正常化50周年です。人民中国雑誌社、日本科学協会、上海交通大学図書館などが共催されたこのイベントに参加できて光栄です。田島伸二『ガウディの青い海』を読んで海洋環境保護の方面の感想と思考を「青い郷里の防衛」にまとめました。全人類が団結し、グリーンエネルギーの開発、深海の環境保護といった取り組みをすることは、海洋の問題ひいては全世界の環境保護問題を解決する有効な道です。

 北京大学図書館が提供する日本の文化に関係する豊富な蔵書環境にはたいへん感謝しています。『ガウディの青い海』のほか、『美しい日本の私』(川端康成)、『人間失格』(太宰治)などの優れた蔵書もあります。その働きは私を含めた幅広い閲覧者に貴重な文献資料を提供するだけではありません。より重要なことは、日本の文化、経済、社会といった領域を探究する興味をきわめて大きく奮い立たせたことです。私は8日間の日本を訪問して交流する機会が獲得できることをとても期待していました。今回はその願いが叶わず少しばかり残念ですが、それでもイベントに参加できた喜びが勝っています。私の投稿を認めてくれた審査委員会にはとても感謝しております。このイベントがますます盛り上がりますように。今後も引き続き努力して積極的に参加し、今後のイベントでもっと良い成績を得たいと思っています。(日本語訳)

雲南大学 比較文学と世界文学1年 王一冉

友好交流の中で感じる日本文化の美

 今回の「本を味わい日本を知る」作文コンクールに参加できて非常に光栄です。比較文学専攻の学生として、日本の文学、特に日本の伝統文化を含む古典文学には早くからかなり興味を持っていました。日本の古典である和歌、俳諧、物語および詩文学を知り学ぶことを通じて、そこに含まれる独特な美の風格に深く動かされました。日本古典の美学は自然の美学で、自然の真相に対する直観と人に内在する本質的精神をしっかり結び付けるものです。そうした審美の観点を通じて自分の心が呼び覚まされ、広がっていくように感じました。日本古典の歌道、俳諧からは、自然についてのきめ細かい共感が啓発されて、個人の角度からある種の客観された自然と芸術の美が感じられます。そうしたものにより、日本文学には深く引きつけられるのです。

 また、「中日が共に未来を作る」事業により雲南大学図書館に大量の日本語の書籍が寄贈され、日頃の日本語の資料、文献の検索や借覧がきわめて便利になりました。本学の呈貢キャンパス図書館にはさらに専門の日本語書庫が開設されています。同館の日本語の蔵書はとても豊富で、学習中、和歌、俳諧と関係がある図書目録をたくさん借覧して、視野を大きく開くことができました。国境を越えられることで直接の専門資料を多く手に取れます。日本語と日本文学を学ぶ過程で得られた進歩は、協会の寄贈図書、図書館の基盤構築と切り離せないものだと思います。日本科学協会の雅量なる寄贈図書にたいへん感謝しています。また、上海交通大学図書館と雲南大学図書館が作文コンクールを開催してくれたことにも感謝しています。(日本語訳)

雲南大学 比較文学と世界文学2年 李関月

桃李相贈りて万巻を閲し、春風雨を化して墨香を聞く

雲南大学 比較文学と世界文学2年 李関月

 今回の「笹川杯『本を味わい日本を知る』作文コンクール」で受賞できたことは驚きでした。学部生の頃とても日本文学が好きだったので、大学図書館が今回の作文コンクールを開催するという知らせを見て矢も盾もたまらず試みてしまいました。先生や学友には常に励まされ、多くの貴重な助言ももらえたので、本当に感謝しています。

 私の専門の方向は主に叙事学と日本文学の研究なので、ふだんの学習の中でよく呈貢キャンパス図書館4階の日本語書庫を訪ね文献資料を探しています。とても驚いたのは、同書庫に約20万冊もの日本語の文献があって、しかも分類が非常に充実していることです。大学院1年目の頃、中国ではあまり知られていない金子みすゞが好きでした。彼女に関する資料は中国国内にほとんどないのですが、まさかここで詩集『明るいほうへ』と特集『金子みすゞ没後70年』が見つかるとは。志賀直哉の小説を詠んでいたときには、いくつもの版が書庫にありました。筑摩書房、新潮社、岩波書店とそろっており、本当にとても貴重です。日本語書庫の側面には座席が並べてあります。借りてその場で読む先生や学生が多く、のんびり快適です。

 まとめると、日本文学関連を研究する先生や学生は本学の日本語書庫はたいへん助けられています。特に論文の引用文献、日本語の学習訓練、原著の読書といった面で得るところが多大です。日本科学協会の図書寄贈にはとても感謝しております。知識が春の雨、墨の香りのように心に入ってきます。(日本語訳)

雲南大学滇池学院 日本語3年 李会仙

私と読書

雲南大学滇池学院 日本語3年 李会仙

 今回のコンクールで三等賞を頂けてとてもうれしいです。最初にテーマを知ってから、推理マニアである私の脳裏の中でまず浮かんだのは東野圭吾の小説『赤い指』でした。前原昭夫一家の奇怪な行為を通じて人間性の弱点を深く描写した作品で、私はあまりにも大きく揺さぶられました。東野圭吾の小説は驚嘆する美しさで、推理の楽しみと同時に人生の啓発を得られるものばかりです。今後も引き続き東野圭吾の新作に期待しつつ、書籍に対する熱意を保って読書を続けようと思います。

 読書というと最も好きなのは図書館です。蔵書が豊かで、私にはまったく精神の楽園です。日本語を学んでからは、日本語の書籍も好きになりました。本学の奥深くに踏み込まなくても、日本語の書籍はかなり多くあります。その中には日本科学協会から贈られた8000冊以上の書籍もあって、読書資源が大幅に充実しており、リアルタイムに日本の人文の知識を調べる機会もあります。こうしたご助力に感謝しています。日本語専門の学生に貴重な学ぶ資源を提供してくださったことで、中日のすばらしい友好な交流を感じ、深く心が温まりました。

 日本語のレベルに限界があるので、今のところ読んでいる日本語の原著は多くが絵入りのものです。次回の大会では文字ばかりの小説や書籍を読んで、そこから更に多くの楽しみや悟りが得られるようになることを期待しています。(日本語訳)

雲南大学滇池学院 日本語3年 張彤彤

初心を携え共に駆け回る

 ずっと日本の文化に対して熱意を持っているので、自然と日本のドラマも好きです。日本のドラマを何作か見ていて気づいたのは、主人公がいつも黙って駆け回っていることです。好奇心に駆り立てられて調べてみると、こうした行為は中国で「日劇跑」と呼ばれていました。

 この日進月歩で新しくなる時代の中で、時間の歯車の回転もますます速くなっています。暇なしに奔走し、苦労して鍛えられながら進む人々の姿がどこにでも見られ、誰もが自分の目標のために奔走し、奮闘しています。日本のドラマに見られる奔走も、このあたりが元になっているのではと思います。また、この考えが「日劇跑」を書いた本意でもあります。
 日本のドラマで人物が奔走する姿は、一般に努力する方向を示しています。追い求め、追い越したいものの方向です。ある種の努力を続け必死に頑張る情熱を象徴しています。また日本のドラマでは細やかな表現手法が多く見られ、日本文化の精神や含みを感じ取ることができ、私は深く感化されています。

 日本語を学ぶには、ドラマの鑑賞以外にもちろん読書です。万巻の書を読み万里を行くという古い言葉があります。日本語の学習には自ずと日本語の書籍を多く読む必要がありますが、雲南で学んでいると日本語の原書に触れる機会は少なく、日本科学協会から本学に8千冊以上のご恵贈があったことは幸いです。私にとっては単なる書籍ではなく、私たちに対する切実な期待と無限の激励でもあります。このような美徳はきっと精神力を形成して、向学心をさらに奮い立たせてくれます。私が受賞できたのも、ふだんから読書を積み重ねてきたおかげです。きっと恩を胸にこれらの書籍を十分に利用して、しっかり日本語を学びます。(日本語訳)

北京大学 芸術学理論専門博士課程1年 呉宛妮 

「本を味わい日本を知る」作文コンクール受賞のご挨拶と感謝

北京大学 芸術学理論専門博士課程1年 呉宛妮 

 「本を味わい日本を知る」作文コンクール主催の日本科学協会には、貴重な交流のプラットフォームを提供していただきとても感謝しております。また、北京大学図書館の支持にも感謝しております。
今回の読書感想文コンクールは環境問題がテーマでした。このテーマも参加した動機のひとつです。参加に際して読んだ本は宮崎駿のアニメ映画「となりのトトロ」に関するものでした。「となりのトトロ」はとても好きな作品で、その中の自然思想はとても心を打つものです。そのため、4年前の学部1年当時から、図書館で同書を主要な対象として専門科目の論文を書いていました。

 本学の図書館は蔵書が非常に豊富で、さまざまな領域の知識を与えてくれます。大量の外国語の図書は、学者が異国の文化を探るための強固な基礎を提供しています。中心館のほか、専門分館にも、見るに値する外国語の図書が潜んでいます。考古学院図書館、中国古代史センター、漢学大雅堂、外院図書館いずれにも優れた日本語の書籍が秘蔵されています。4年来、それぞれの閲覧室で「宝を探す」たびに、生命の自由と豊かさを感じています。きっとこれはすべての読者に共通する感銘です。

 開放された知識体験と良好な蔵書環境は、図書館の管理、寄贈者の分かち合い、読者の協力によるものです。最後に改めて、北京大学図書館と日本科学協会の、文化交流を推進するための努力に感謝いたします。(日本語訳)

暨南大学 文学院中国言語文学専門2年 譚碧雅

受賞の感想

暨南大学 文学院中国言語文学専門2年 譚碧雅

 受賞の知らせは本当に予想外でした。今回のコンクールに参加したのは、大学図書館に募集案内が出ているのを見かけ、日本の風習や文化への理解が多くはなくて、1年のとき図書館で『枕草子』と『ノルウェイの森』を借りたぐらいで、日本の書籍の中の趣に対する悟りもこだわりも浅いので、この機会に視野を広げ見聞を広めようと思ったからです。その後あるとき図書館で勉強していて、高橋千剣破『花鳥風月の日本史』を以前に調べたものの読んでいなかったことを思い出しました。そこで電子図書館から蔵書情報を検索し、4階の外国語図書の中で本を探していたとき『美的情愫』に出会ったのです。ざっと目を通して引きつけられるものがあったので、一緒に借りて読むことにしました。

 読書感想文を書いているときは、主にテキストに基づき、作品の含む意図や思想と文体を探求して、低炭素と自然観を結び付けて連想し解明を試みました。東山は画家および散文家で、同書では完璧にその絵と文が解け合っています。この本を読んで奇抜な審美の体験が得られ、彼の人生観に対してもある程度の悟りがありました。彼が自然のありのままを心から愛しており、描き手はとっくに作中の人で、互いに溶け合っていることが明らかに感じられたのです。

 今回の精読を通じて、日本の自然観と文化の中の上品さと静寂さへの理解が深まりました。今回の作文には不足が残るものの、読むたび書くたび得られるものは多いので、見聞と能力のどちらもある程度は高められました。今後も引き続き日本と関係がある書籍を読んで、図書館の電子図書資源と満ちあふれている紙の本の資源をうまく使っていきます。最後に、東山の綴った日本の本当の姿に出会える幸運を望んでいます。(日本語訳)

吉林大学 外国語学院4年 李鋭

青山一道なれば雲雨も同にし、名月何ぞ曾て是れ両郷ならん

吉林大学 外国語学院4年 李鋭

 貴重なコンクールの機会をご提供いただき、主催された皆様に非常に感謝しております。言語学グループ特等賞を頂いた喜びの後、気持ちが乱れて言葉で表しがたく、心には「感謝」の2字しかありません。論文執筆時は恩師に順序立った指導を頂き、参加前には他の参加者から闘志をもらい、答弁では専門家各位から力強くご指導を頂けて、この過程で私は大いに利益を受けました。また、先行文献を当たっていたときには日本科学協会からご寄贈いただいた書籍を読みあさっており、合わせて感謝を申し上げます。

 論文の執筆は決して簡単ではなく、完璧に磨き上げねばならず長年の辛抱を要するものです。他のタイプのテキストと異なって、論文では科学性がより重視されるため、人文領域の学術研究は、周囲の感性の世界に理性の輝きを放ちます。論文により学術の考えが啓発され、同時に意志の質が磨かれました。この貴重な経歴は私の人生の中で色鮮やかな絵として心に秘めます。長い年月が経っても色褪せないことでしょう。

 中日両国は一衣帯水の隣国です。古今を通じて、無数の志ある人が中日交流のために多くの努力を払ってきました。今回のコンクールは学術活動としてだけでなく、中日の友好を促進するきっかけとして、双方から高度に重視された、中日の民間交流の重要な一環でもあります。中日国交正常化50周年に当たる今、中日両国が困難を共に切り抜け、共に克服して、グローバル化した事業に長続きする活力を注ぎ込めるよう心から祈っております。(日本語訳)

上海交通大学 外国語学部3年 胡凌鋒

ありがとう、そしてさらに努力を

上海交通大学 外国語学部3年 胡凌鋒

 この度、「笹川杯日本研究論文コンクール2022」に参加し、文学部門特等賞という身に余る賞をいただき、誠にありがとうございます。ご指導いただいてきた先生方、ともに学んだ同輩、そして莫大な支援をいただいた日本科学協会に、心より感謝申し上げます。

 今回受賞の対象となった論文は『源氏物語』の若菜下帖の一節についての研究です。高校の時から趣味として日本の古典文学作品を読んできたのだが、それがこのような賞を受賞できるとは全く思いもよらなかったのです。平素の努力が実を結んだなという心境です。しかし、研究の道のりはまだ遠く足りない、自分の研究にも不完全な所がまだまだ多いという事も意識しております。古典文学作品が好きだからこそ、最善を尽くすべし、といつも自ら要求しているのです。

 論文執筆中、最も困難なことは資料を集めることでした。物語や歌の本文、注釈を探すのに苦労しました。その私を助けてくれたのが大学図書館の日本科学協会寄贈書籍コーナーでした。特に『源氏物語の鑑賞と基礎知識』シリーズを通じて貴重な視点を得ることができました。ご寄贈を賜り、本当にありがとうございます。今後も引き続き日本古典研究の道に精進して参るつもりです。どうぞよろしくお願い致します。

北京外国語大学 日本語学部3年 白易之

笹川杯日本論文コンクール2022の入賞への感想

北京外国語大学 日本語学部3年 白易之

 この度は笹川杯日本論文コンクール2022において私たちのクループは文化組特等賞に入賞できて、私の心はこれまでの苦労と汗がようやく報われたと、安堵と誇りでいっぱいです。 しかし、その成果は、先生の丁寧な指導と自分たちの努力と切り離せないものであることも自覚しています。 当時を振り返ると、その苦労と成功の喜びは、今でも鮮明に記憶に残っています。

 しかし、賞を獲ったからといって、目標に到達し、そこでストップできるわけではありません。 人生の旅路において、賞はあくまでもブースターであって、最も根本的な動機付けにはならないです。 どうすれば前に進めるのか? その答えは、私たち自身の手の中にあるのです。 それで、受賞は最終目標ではなく、前進するための原動力なのです。 この特等賞を今後の学業生活におけるモチベーションとし、今後も精進していきたいと思います。学習とは、流れに逆らって航海するようなもので、進まなければ後退してしまうのです。 傲慢にならず、焦らず、軽くあきらめず、損得勘定を捨てて、真面目に勉強し、努力し続けることでしか得られないのです。 平常心で、実用的で勤勉すべきです。そうしてこそ、より良い成果を上げ、より良い未来を創ることができるのと信じています。

北京外国語大学 日本語学部3年 梁一雷

本の陰の下にある日々忘れず
―笹川杯日本論文コンクール2022の入賞への感想―

北京外国語大学 日本語学部3年 梁一雷

 この度は笹川杯日本論文コンクール2022において私たちのクループは文化組特等賞に入賞し、喜ばしく感じるほか、誠に光栄に思います。この表彰は私たち三人の力だけでは決して得られません。これまでご指導くださった指導教師や支えてくれた先輩・友達の皆様のおかげで、困難を乗り越えて今のところに歩いてきたと思います。本当にありがとうございます。

 これまで歩いてきた道を振り返ると、本棚の下で資料を調べる日々が最も懐かしく思います。学校の図書館に行って、本の海に囲まれて日本俳句の解説を調べたりしているというような努力を積み重ねてきたからこそ、優勝を目指す実力と自信を築いたと思っております。ここでは本学に図書を寄贈してくださった日本科学協会に大変感謝しております。貴会が寄贈してくださった図書は何冊か読んだこともあり、論文作成に役立ちます。本当にありがとうございます。

 今回の笹川杯日本論文コンクール2022に参加したことで、中日両国の文化への理解を深めてきました。将来、身につけてきた語学力と異文化理解を中日両国の交流に活かせば大変素晴らしいことだと思っております。そのため、それぞれの活動に引き続き精進して参りたいと思います。。

北京外国語大学 日本語学部3年 覃詩斯

笹川杯日本論文コンクール2022の入賞感想

北京外国語大学 日本語学部3年 覃詩斯

 この度は、笹川杯日本研究論文コンクール、文化分野の特等賞をいただき、誠に光栄に存じております。
 この栄誉ある賞を受賞できましたのは、私たち三人の力ではなく、これまで指導して育ててくださった指導教官をはじめ、日々支えてくださった先生の方々、先輩、友達の皆様のお陰であると実感しております。誠にありがとうございました。また、論文賞のご査読なされた審査員の先生方にも重ねての感謝をいたします。

 最後になりましたが、この度の特等賞受賞は、主催の日本科学協会のご協力なしでは決して得られるものではなかったと思います。貴会がご寄贈の図書は何冊か読んだことがあり、論文作成の際に本を通じて日本文化をうかがい知ることができて大いに役立ちました。この場を借りて、心より御礼を申し上げます。

 この機会を通じまして、中日文化を深く理解しており、今まで培ってきた語学力と異文化理解力を中日両国の友好交流に活用し、中日友好のために頑張って参りたいと存じます。また今回の受賞を励みに,今後も有意義な研究ができるよう、より一層精進して参ります。

浙江越秀外国語学院 図書館

「笹川杯『本を味わい日本を知る』作文コンクール2022」の総括

 イギリスの詩人のアーノルドは「文化は世界の人々の言ったことを知る最も良い思想だ」という言葉を残しています。中日両国の文化交流は歴史が長く、両国の交流を促進して、お互いを理解し良さを知ることにつながってきました。中日国交正常化50周年に当たる2022年というときに本コンクールを開催する意義はとりわけ深いものであり、本学の読者もことに喜び勇んで参加しました。このコンクールは本学の読者の視野を広げ、日本の社会、経済、文化といった分野に対する理解と研究を深めるだけでなく、活字を通した交流により中日両国の文化の認識と理解を促進するものです。本学図書館が企画して読者の支持と参与を受けた今回の「本を味わい日本を知る」作文コンクールには131本の応募がありました。このうち本学の応募作品39本が学内の特等賞および一二三等賞を獲得して特等賞2本が決勝に進み、予選の役目を果たしました。今回大会の総括は以下のとおりです。

一、指導部は十分に重視して、実務は適切に実施
「笹川杯『本を味わい日本を知る』作文コンクール2022」の通知を受け、本学図書館幹部がこの大会を重んじて従来の取り組みの延長線上でワーキンググループを設けました。学内予選計画を定めて手順を細分化し、責任を決定して、運営の効率で秩序、公平で公正な展開を確保しています。また「本を味わい日本を知る」作文コンクールを当館の毎年の「読書月間」活動に取り込んで恒例行事化しました。

二、広報宣伝を複数の経路から全面的に推進
当館はWeChat公式アカウント、公式サイトなど複数のチャネルを通じて時間や空間の制約を受けないオンラインでの宣伝を行い、周期的告知やカウントダウンなどの手法で大会の開催を広報しました。「他山の石」モデルで今期とそれまでの受賞作品を掲載し応募者の参考に供しています。オンラインで日本原版図書目録、コンクール向け推奨図書目録の推薦を展開して読者に感想文の参考を提供し、読書サロンの形で日本の古典的名作を共有しました。(日本語訳)

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