本装置群は平成24年度に台湾の国立科学工芸博物館へ譲渡いたしました。
ようこそ!体感型実験装置群へ
なぜ台風が発生するのか答えられますか?
私たちの周りに起こる身近な出来事なのに、子どもたちの疑問に答えることが出来ないのは、
たぶん地球という星に生きているということを真剣に考える機会が少ないからではないでしょうか?
この体感型実験装置群をとおして、地球規模のスケールで起こる台風という自然現象について、
子どもたちと一緒に感じ取ってください。
展示内容紹介
巨大でパワフルな台風を体感してみよう!
夏から秋にかけて、毎年のように日本列島のどこかに大雨と強風による大災害をもたらすのが「台風」です。
その発生と成長には、太陽から地球に送られてくる放射エネルギー、地球上に大量に存在し特異な物質でもある水の性質、そして、日常生活では実感することのない地球自転の効果の3つが最も大きく係っています。
巡回展示「自然界の水 台風がやってきた!」は、様々な体感型実験装置を使って台風の科学をひも解きながら、水の性質や地球自転の効果と雲、雪、雨、風、波などの関係を学びます。
オープニング動画
展示構成イメージ
台風の科学1 水とは何か・大気中の水の姿
台風は無数の雲が集まってできています。では雲の正体は何でしょう?
そして、雪や雨はどのようにしてつくられるのでしょうか。
ここでは、水が持つ不思議な性質を体験して、大気中の水の姿を確かめましょう。そして、姿を変えるときの熱が台風の発達に関係していることを知ってください。
No.1 水分子
水分子パズルをつなげてみよう!氷が水に浮くことは、水の不思議な性質の一つです。ここでは、水分子パズルを組み合わせて氷の結晶をつくり、水の特異な性質の謎を調べてみましょう。
No.2 雲
水分子パズルをつなげてみよう!フラスコの中に雲をつくろう!雲はどうしてできるのでしょう?この装置で人工的に雲をつくり確かめてみましょう。
No.3 雪と雨
雪の結晶を浮かせてみよう!雲の中の雪結晶は、どんな動きをしているのでしょう?装置に雪結晶の模型を浮かせて確かめてみましょう。
No.4 潜熱
過冷却水を凍らせ、温度の変化を測定しよう!過冷却水とは0度以下の温度でも凍っていない状態の水のことです。過冷却水を使って、水が氷に変化するときに熱が出ることを確かめてみましょう。
台風の科学2 台風の渦の形成・自転する地球と大気の運動
台風の画像を見るとき巨大な渦巻に驚かされますね。
渦を巻く台風の発生には、地球の自転が大きく関係しています。
そして、台風に集まってくる大気の運動が渦を強くするのです。
ここでは、台風の渦の形成と地球の自転による「コリオリの力」を体感してください。
No.5-1渦
台風の渦のしくみを知ろう!台風は、高温多湿な熱帯・亜熱帯の太平洋上に上昇気流により発生します。渦ができる様子を装置で確かめてみましょう。
No.5-2 角運動量保存則
台風の渦が強くなる秘密を体感しよう!空気が渦の中心部に集まると、「角運動量保存則」によって速く回転します。この性質を体感してみましょう。
No.6-1 コリオリの力
台風が渦を巻く原因を調べてみよう!台風が渦を巻くのはどうしてでしょう。それには、地球の自転による「コリオリの力」が関係しています。回転している物体の表面ではどんなことが起きるのか確かめてみましょう。
No.6-2 地球の自転
地表面が1日にどれだけ回転するか調べてみよう!地球は自転軸のまわりを約24時間で1回転します。ですから北極点の地表面は、宇宙から見ると24時間で1回転します。では、北極点以外の地表面は1日でどれだけ回転するのでしょうか?
台風の科学3 台風がもたらすもの
台風が近づくと、風や雨が強まり海は大荒れとなってしまいます。
また、台風による高潮の発生も良く知られています。これらはどうして起きるのでしょうか?
ここでは、風の力で波が発達する様子や、台風が海面を持ち上げてしまう力を体感しましょう。
No.7 気圧
台風の気圧を体感しよう!気圧は空気の重さのことです。台風の中心気圧が低くなると、海面が吸い上げられます。この「海面の吸い上げ効果」を体感しましょう。
No.8 風波
台風で海が荒れる様子を観察しよう!水面に風が吹くと波が発生します。その波を「風波」と呼びます。風が吹き始めると、まず、さざ波が発生し、その波長がだんだんと大きくなっていく様子を観察します。