「研究者としてどうあるべきか」という身近な課題に対して、現代社会で起こっている問題や、これから起こりうるであろう「宇宙」「AI」などの問題から議論を深め、「何をすべきか」「何を考えるのか」と倫理的に問題を考えていく。
研究者だけでなく、自然科学・人文社会の専門家、ジャーナリストなどの様々な立場の人たちの意見を取り入れ、研究者にとって重要で普遍的な「科学者三原則」というメッセージを打ち出し、科学の問題を社会で考えようという機運を作り出し、問題解決の一助となることを目指す。
「科学者三原則」 Ver. 2.0
2019.10.26「未来をひらく 科学と倫理」セミナーにて発表
ここで言う科学者とは、自然科学・人文科学・社会科学の研究に携わる者を指す。
- 第一条(証拠保持の原則)
- 科学者は、対象となる事実(実験や調査の結果)の証拠と、真理(法則や規則等)や着想を示す証拠(試料やノート)を一定期間保管する必要がある。また、これらを偽ったり、不正な剽窃(ひょうせつ)で歪めたりしてはならない。
- 第二条(他者尊重の原則)
- 科学者は、研究の直接的な利用(たとえば化学兵器や生物兵器の開発)によって、他人の体や心を傷つけてはならない。ただし、本人の同意を得て治療効果が期待できる場合(比較実験を含む)は、この限りでない。
- 第三条(研究自由の原則)
- 科学者は、自由な研究と知的好奇心ができる限り保障される必要がある。ただし、第一条や第二条に反する場合と、公共善(ぜん)(福祉や安全等)に反する場合は、この限りでない。
「科学と倫理」研究会の内容
その1 | 「研究倫理遵守のシステムの構築」 |
その2 | 「似非科学と社会倫理」「ロボエシックス(ロボット倫理)人と機械はどうあるべきか?」 |
その3 | 「宇宙倫理学」 |
その4 | 「STAP細胞事件」「研究者の倫理についてどう考えるか」 |
その5 | 事業計画検討 |
その6 | 「3.11以後の科学技術と社会倫理」 |
その7 | 「科学と倫理」講演会企画 |