自然とともに生きるキュービック星人
立方体地球では、海を主な生活場所とするキュービック星人を想定しています。主に湧昇域で生産される魚を主食として生活するとし、仮に、一人が1日に5㎏(生重量)の魚を食べるとしますと、1000万人で年間の魚の消費量は2,000万トン程度で、湧昇域の魚の生産量の約30%を利用していることになります。ですから、海の生産性によって、余裕を持って人口を維持していける持続可能な利用といえます。
ここでは、キュービック星人が、陸上で農業を始め、タンパク質中心の海産物から、でんぷん質の多い陸上作物へと食性を広げることを想定してみました。このことは、穀物と野菜・果物を食べる生活へと拡大することになります。農地としては、熱帯雨林の外側一帯で、穀物や野菜・果物として利用する種は、熱帯雨林・熱帯季節林から選び出し、品種改良して利用したとします。地球での小麦と野菜・果物の生産と消費の情報から推定すると、1000万人分の食料を生産するために必要な農地面積は、小麦と野菜・果物がそれぞれ約5,000km2で、あわせて10,000km2程度です。これはハビタブルゾーンの面積の5%程度ですから、持続的な農業生産を行うことができます。
地球人よりも進んだ科学・技術力を持ったキュービック星人が生態系の頂点にいる立方体地球では、繁栄した人類によって海から陸への動物の進出が初めて行われたという設定です。現在の地球では、繁栄した人類が処理できる環境負荷の2~3倍を地球に与えていると考えられていますが、立方体地球では環境負荷は1/20〜1/3にしてあります。