地上の大気圧を計算してみよう
地上気圧は、大気の質量で決まります。質量が大きいほど、地上気圧は大きくなります(図1(a))。一方、気圧は上空に向かうほど小さくなりますが、小さくなる度合いは温度と関係しています(図1(b))。
立方体地球に積もる大気の状態は、気温によって変化します。仮に、地球大気と同じような気温(27℃)で、大気のつもり方を計算してみました。その結果が、図2です。
正方形の中央部の地上気圧は、何と310 気圧になります。ものすごい高圧の世界です。このような気圧で人間は生きていくことはできません。上空に行くと気圧は下がりますが、1 気圧になるのは、高度50 kmのところです。
一方、地上気圧の変化を見ると、中心から外向きに行くに従って、地上気圧は低下します。中心から730 km離れて、ようやく1 気圧になります。このあたりは、現在の地球の気圧と同じですので、ふつうに人間も生きていけます。しかし、770 km離れると、0.5 気圧になり、もはや、酸素マスクなしには、人間は生きていくことができません。それより離れると、空気はますます希薄になります。正方形の縁まで行かないうちに、空気はほとんどなくなってしまいます。すなわち、立方体地球の空気は、正方形の中央部にしか存在しないのです。図3(a)に似ているといえるでしょう。
立方体の地球に生物がいたら…
もしも、立方体地球の上に地球生物と同じような生物が存在したとしたら、その生物は、正方形の中心から730 km〜770 kmの範囲内で生存しているでしょう。そこが生物の存在可能範囲(ハビタブルゾーン)なのです。隣の面に行くには、大気が存在しない立方体の縁を通るので、宇宙旅行のような装備が必要になります。